Tattu London タトゥ・ロンドン
いつもなら秋めいてきていてもおかしくないロンドンですが、今年の夏は長いですね〜^^
冷房のないイギリスではちょっぴりハードな30度越えの日々が、今週後半も続くようです。今日はリサーチでデパートに寄ってきたのですが、平日の昼間とかもう関係なく、店内は人でいっぱい! 涼しい屋内で過ごしたい人々の憩いの溜まり場となっていましたとさ^^
こんなに気温の高い好天気が続くなら、外の風景を楽しみつつ屋内で涼しく過ごせる飲食店でリラックスしたいと思いませんか? イエス? ではでは今日はとっておきのバー・レストランをご紹介しましょう♡
ここはトッテナム・コート・ロード駅すぐ裏手に新しくできているビル「The Now Building」の屋上です。ジャンルはモダン・チャイニーズ。中国の神話に登場する4つの聖獣、竜、鳳凰、鯉、虎が、それぞれのスペースを守護するモチーフとして出迎えてくれます。
インテリアのコンセプトは中国伝統の建築様式「四合院」にあるのだとか。四合院とは中庭を眺めることを目的に庭を囲うように立てられた伝統的な住居建築のことで、この屋上テラスでも中庭を囲うイメージ。ガラス張り天井から屋外の景色を取り入れ、まるで外と融合しているような錯覚を覚えます。
では料理のご紹介を♪ この日は点心や小皿料理をシェアしてみました^^
まずはヴィーガン点心。ナツメヤシやイチジク、ヒシの実も入り、薬膳的なイメージもある美しいルビー色の芸術。職人の技が伝わってきました。そしてマグロのカルパッチョ。トリュフ入りアイオリ、キャビアを添え、ポン酢ソースでいただきます^^
こちらは鶏肉のシュウマイ! 削りトリュフがぜいたくにトッピングされたジューシーな一品。下は旨味が引き出されたインゲンとホタテがよく合う温かいおつまみ。凝縮された美味しさ。
ビーツで赤く染まった「Candy Rice」はタトゥ名物です。オレンジやキャラメル化した生姜なども入り、ほっこりと甘いお味。ミントを添えてさわやかにいただくイカフライとの相性が抜群でした。
主菜はいただかなかったのですが、お料理の質は概してハイスタンダードだと思います。ただし少しお高めなので、デートでなければ3〜4人くらいでシェアするといいのかと ^^
主菜は食べなくてもデザートはね、ということでいただいたのがこちら、鯉のパンナコッタ!
底には雪のように白く滑らかなパンナコッタが隠れているのですが……その上には美しくも透き通ったブルーのゼリーが……♡ そのゼリーの池に浮かぶ蓮の葉の間をぬって、優雅に泳ぐ錦鯉二尾。これぞアジアの匠ですよね。
見た目もドリーミーで素晴らしいのですが、お味の方も大変上品、かつボリュームもあり、100点満点の出来でした! 見事すぎる技術に拍手。
Tattuは、すでにロンドン以外の都市で成功を収めている独立系チェーン・レストラン。2015年のマンチェスターでの創業を皮切りに、バーミンガム、リーズ、エジンバラに展開。それらの都市ではすでに知られた存在です。そしてこの4月、ロンドンに最新店がオープンしました。
地方都市から首都に攻め入る面白い戦略も功を奏しているのか。ロンドンはレストランの競争率は高いけれど、このTattuのようなロケーションや料理は稀なので、スペシャルな存在感を示していくことでしょう。ランチから通しで営業しているので、デザートとお茶でティータイムなんていうのもありなのかな?と思います。
夜景デート、青空に囲まれた女子ランチ、セミ個室テーブルでのビジネス会食など、様々な目的に使える場所でもあります。私たちは試さなかったのですが、実は優れたカクテルに定評があるみたい。お隣のテーブルに運ばれてくるカクテル類の面白さに、目が釘付けでした。通路の向こう側にバーもあるので、カクテル目当てに座りにくるのもありなのかも。
シティなら似たようなバーは割とたくさんあるのかもしれないけど、ここはセントラル・ロンドン。オーナーさんのパッションも光っているし、インテリアやコンセプト作りへの力の入れ方は並大抵ではありません。独立系のたしなみを保持しているユニークな大型店だと思います。
私なら次回はオックスフォード・サーカスを見下ろす窓際の席を予約して、スペシャル・オケージョンをお祝いするかな。だって特別な気分になれるレストランですから。
PS
木曜から日曜までのランチ・セットは38ポンドと超お得! これは試してみるべし。