40 Maltby Street フォーティー・モルトビー・ストリート
飽和状態となったバラ・マーケットから派生したトレンディな食市場、モルトビー・ストリート・マーケットの入り口に2011年にオープンしたワイン・バー。当店と言い、SOHOにある10 Greek Streetと言い、通りの名前をそのまま店名にするアプローチは、細かいことにこだわらず「味で直球勝負!」という潔さが気持ちよいです ^^
当店はGergovie Wineという自然派プロダクトだけを扱うワイン商が母体。フランスの産地をメインに、イタリア、スペイン、スロヴェニアの選りすぐりの新世代ワイナリーで生まれる上質ナチュラル・ワインは、このワイン・バーで飲めるだけでなく、気に入ったらお持ち帰りすることもできます。
くいくいと飲めてしまうワインの美味しさもさることながら・・・ここは料理が際立って美味しい♪ 素材は新鮮、おつまみサイズのお皿はすべて特筆すべき工夫がなされていて、私が食べたものは文句なくパーフェクトな仕上がりでした。
例えばちょうどいい酸味のルバーブと自家製オーツケーキが添えられた軽く燻したサバ、ホウレンソウがたっぷり入ったタルトの目玉焼き、カリフラワーのピカリリー添え、ポテトとポテッド・シュリンプの温かいサラダ、豚出汁で食べる栗と豚肉入りロール・キャベツ、そしてリークとキノコ入りのブロスの上にのっかったタラのフリッターなど☆
ヘーゼルナッツとレモンカードのタルト、ローズ・メランゲのパフェ、ルバーブ添えなど、デザートまで完璧な出来でした。ヘーゼルナッツのタルトに至っては、あまりの美味しさに一切れお持ち帰りしてしまったほど ^^;
料理のお値段は5ポンドから14ポンドととても良心的、お味のほうは保証付き。高級レストランでは決して味わえない、21世紀のエクセレントな田舎料理と自然派ワインで肩の力を抜いてリラックスする愉しみが、ここにあります。
ちなみにオーナーの一人はロンドンを代表する2つの食ブランド、モンマス・コーヒーとニールズ・ヤード・デイリーのオーナーを両親に持つフード業界のサラブレッド、ラエフ・ホッジソンさん。共同オーナー・シェフはウォータールーの人気ガストロパブとして知られるAnchor & Hopeのシェフを務めていたハリー・レスターさん。ロンドンの食業界にどんどん若い世代が育っているのも頼もしい♪
水曜から土曜日までの週4日のみオープン、しかも予約を取らないので席の争奪戦は必至ですが、ぜひともオープン早めの時間に来て席を確保したいところ。モルトビー・ストリート・マーケットにはたくさんの食の誘惑があるけれど、当面の間は、界隈に来たら当店に足が向きそうです ^^