西ロンドンの人気住宅街ケンザル・エリアの裏路地に、文字通りひっそりと佇むオールデー・ガストロパブは2012年秋のオープン。冒険心あふれるガストロ・メニューとアーティなデコレーションで、またたくまにカラフルな人気者に。周辺のスノッブなご近所たちにとっては欠かせない存在となっています。
まず目を引くのはハンサムなフロント・イメージ。直線が目立つシンプル・モダンな建築に、アールデコ調のサインとボタニカルなロゴが見事に映えています。中に入るとまず広々としたバー・エリアが広がり、クールなご近所たちがラップトップで仕事をしていたり若いカップルがクラフト・ビールを飲んでいたりします。その奥には興味深いガストロ・メニューを落ちついていただける素敵なダイニング・スペースが♪
テーブルに座って飲み物の注文が終わるとやってきたのは、まぁるい自家製ソーダ・ブレッド! イーストを入れずにすぐに焼いてしまうソーダ・ブレッドは、ともするとボソボソの仕上がりで美味しくないこともたまにあるのですが、ここのはご覧のように全粒粉入りなのかブラウンに色づき、しっかりした噛み応え+しっとり感もあって滋味あふれる味わい☆ ノッティング・ヒルにあるキャラクターたっぷりのガストロパブ、Mall Tavernと同じチームが運営しているだけあり、あそこで出されるソーダ・ブレッドと似ています。
この日試してみたのは、クリのペースト入りのフモス、ブルーチーズのカスタード+生野菜、チキン・キエフなどなど。クリのペースト入りフモスはおそらくバルサミコか何かが入っていて、少し酸味のあるなめらかペースト。初めていただく味で、箸休めにいい感じでした。それとブルーチーズのカスタードにディップしていただく生野菜もしかり、ここは料理になるべく色を取り入れることに注力しているんですね。
このボール状のチキン・キエフはナイフを入れるとじゅわ〜っとハーブ・バターが中から染み出してきて、エンターテインメント性も抜群。クラシックなものとはひと味違うまん丸い形がグッドで、下には上品なポテトのハッシュと千切り野菜が敷かれています。これらが全てハーブ・バターを吸ってまろやかなお味に♪ とても美味しくいただいた一品でした ^^
料理は概して驚きのファクターが強い創作風であり、シェフのクリエイティビティが冴えています。一言添えるなら、ブルーチーズのカスタードにディップして食べる野菜は生だけに、もう少し新鮮なものを選び、かつ下処理をしてあったら、もっとよかったなと思いました。もっと新鮮だったら下処理も気にならなかったかもしれないですが。
この日はソーダ・ブレッドでお腹いっぱいになってしまいデザートは頼まなかったのですが、どうやらデザートの面白さも際立っているらしいので、次回はぜひぜひ甘いものも試してみたいと思います ^^
バーカウンターの裏にはさらにダイニング・スペースがあり、食事を楽しむ人でにぎわっていました。大人数のプライベート・ハイヤーにちょうどよさそうな空間かもしれません。そして! メイン・ダイニングの奥にはとても素敵なガーデンがあります! これからの季節、たまらなく素敵なアルフレスコ・ダイニングができそう♪ 近所に住んでいない限り頻繁には来ないかもしれない場所ですが、でもまた必ず来てみたい! そんなふうに思わせる強い魅力のあるパブです。