The Audley Public House オードリー・パブリック・ハウス
2024年のNational Pub & Bar Awardsで「ロンドンのベスト・パブ」に輝いた、風格あるパブ。実際、週後半のメイフェアで、ここ以上に混雑しているパブをまだ見たことがないほどの人気ぶりなのです。
パブの前で立ち飲みする大勢の人たちを眺めるに、近所で働くホワイトカラーの人が多い。あるいはファッション業界か、はたまたアート・ギャラリーか。ともかく高級エリア、メイフェアらしい人たちをゆっくりウォッチングしたいなら、このパブはもってこい^^

ハンサムなヴィクトリアン・パブ。
でも実は、平日の昼間に中に入って、ゆっくりと過ごしてほしいパブでもあります。なぜって、内装が本当に美しいから。渋く照り返すマホガニーのバー、革張りのソファや絨毯、そして2022年に新装オープンした際に地元アーティストが手がけた天井アートなど・・・見どころにあふれています。
高級志向のイギリス人に、本当に受けそうな内装なんですね〜。
私は2022年に再オープンして以来、メイフェアの目立つ角地に佇んでいることもあって気になって気になって(笑)、何度も足を運んでしまいました。平日の午後はわりと空いているんですが・・・週後半の夕方以降は、ぎっしり満席>外飲み族であふれかえります。
食事もなかなか美味しいのですが、メイフェア族にウケる食事ってどんなものでしょうか?
それはもちろん、英国らしいシンプルなパブ飯。しかし現代風の解釈を加えたガストロ風でなくてはなりません♪

昔ながらのアサリのフライ。おつまみにぴったり^^

このフィレオフィッシュ、じゃなかった、フィッシュ・フィンガー・サンドイッチがうまい!
中でも病みつきになりそうだったのが、柔らかなホワイトフィッシュを挟んだ「フィッシュ・フィンガー・サンドイッチ」♡ 本物のフィッシュ・フィンガーは主に子どもたちが食べる白身魚の細長いフライなのですが・・・これはざっくりとしは歯触りでいただく大人のフィッシュ・フィンガー・サンドイッチ。ケイパー入りのマヨと、カリっと揚がったフライが最高。めちゃハマりました♪
パイ料理は必須ですね。何度も訪れるうちに、パイ料理も外さないことがわかりました^^こちらはチキン、ハム、リークのパイ&マッシュ。バターがたっぷり練り込まれたマッシュがまた、美味しいのです♡
パブはアート学習や持続可能性に力を入れる世界的なアート・ディーラー「ハウザー&ワース」のホスピタリティ部門「Artfarm」が母体。2014年に立ち上がって以来、すでに多くの企業を買い取って再生しています。
彼らの最初の仕事が、サマセットのブルートンにあるDurslade Farmhouseに併設したレストラン。ここは「ハウザー&ワース」のアートセンターもある施設で、農場も隣接。果樹園で採れたリンゴでサイダーを作ったり、ワインを生産したり、特製のハウススピリッツを造ったりしているのです。
その農場で造られる食品は、パブから通りを隔てた斜向かいにあるファーム・ショップで扱っているので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。それからパブの上には彼らのアート・コレクションを展示したゴージャスなマウント・ストリート・レストランがあります。
一度見学させてもらったのですが、いやはや、目を見張るオリジナル・コレクションがズラリ。プライベート・ルームがいくつもあり、著名人がこじんまりとした誕生会を開いたりする秘密のベニューでもあるようです。
そんなわけで、アートで富を成した会社が成長させているお店がメイフェアの一画にいくつもあり、成長を続けているというロンドンらしい現象をご紹介しました。
メイフェアで一大帝国を築きつつあるアートファームの仕事に今後も注目^^

ロンドン名物「スーツで立ち飲み軍団」を見たい方は木曜・金曜の夕方に!
このパブについては、現在発売中のCREA Travellerさんにも書いてます^^