350年の歴史をたたえたガーデン・パブ

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The Flask Highgate  フラスク  ハイゲート

今年のイースター週末は前半が気温高め、後半は低めでしたがお天気に恵まれ、素晴らしい行楽日和?でしたね!  ロックダウンの規制緩和は屋外飲食がOKになる次のステップまであと1週間です^^

そこでイギリス中の全ての人々が待ち焦がれているパブの再オープンに思いを馳せ、私の大好きな北ロンドンのガーデン・パブをご紹介しましょう♪   それは・・・ハイゲート・ヴィレッジにあるThe Flaskです! お聞きになったことのある皆さんも多いのではないでしょうか。

ハイゲート・ヴィレッジはハムステッド・ヒースの北側に位置する高級住宅地です。近くにはイングランドでも指折りのパブリック・スクールがあり、風光明媚な土地柄、文化人が好んで暮らす地域でもあります。90年代にはポップ・スターや映画スターたちが複数住んでいたことでも知られていますよね。

フラスクはヴィレッジの中心的な存在であり、最も古い部分で1663年にさかのぼるというイングランドでも抜群に古いパブの一つ。階級別に入り口が異なっていたかつての構造をそのまま生かした店内にはバーが2ヵ所あり、いくつかの小部屋に分かれています。天井が低く穴蔵をイメージさせる部屋があるのですが、ここで飲んでいるとなんとなく中世へとタイムスリップしている気分になるから不思議です。

フロント・ガーデンは大人気!(内観外観写真は全てお店のウェブサイトから拝借しています)

ここはフロントから入って左側にある小部屋。私もお気に入りのスペースです^^

こちらが穴蔵部屋。

Fuller’sという大手ビール醸造所が所有するパブなので、代表銘柄でもあるエール「ロンドン・プライド」を楽しむのが地元流。現代風にアレンジしたパブ・フードを楽しみつつ、お天気のいい日なら屋根付き席もあるフロント・ガーデンで夜遅くまで仲間とおしゃべりするのは最高です^^

こちらがメインのバー・スペース。

ガストロ・パブとしても誉れ高いです!

今はどんなシェフが頑張っているのかな。

パブ・フードの古典は外せません!

イギリスの古いパブならたいてい幽霊話の一つや二つはあるものですが、当店も例にもれずスペイン人のバーメイドや騎士の姿をした人影が見られることもあるとか……。さらに18世紀のイギリスで神出鬼没の盗賊として暴れ回ったディック・ターピンが、逃走途中でこのパブに身を潜めていたという伝説は、今でもお気に入りの物語として語り継がれています。

詩人のキーツやバイロン、シェリーも常連であったというフラスク。古いものに価値を見いだす……古ければ古いほどいい……な〜んていうイギリス人らしい趣向にもよくマッチしているだけに、人気は年を経るごとに高まっていくほど。旅行者もその歴史に惹かれて訪れたりするみたいです。350年に及ぶ歴史とともに人々に愛されてきたフラスクの復活が、待ち遠しいです!

77 Highgate West Hill, London N6 6BU

店名The Flask Highgate
最寄り駅Highgate / Archway
住所77 Highgate West Hill, London N6 6BU
電話番号020 8348 7346
営業時間毎日 12:00 - 23:00
URLhttp://theflaskhighgate.com/
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About Author

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岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス、各種媒体に寄稿中。2014年にイギリス情報サイト「あぶそる~とロンドン」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。NHK文化センター名古屋教室「江國まゆのイギリス便り」講師。MUSIC BIRDのラジオ番組「ガウラジ」に月一でゲスト出演。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

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