今シーズン、手術後の初めはノーザン・バレエでのロミオとジュリエットのゲスト出演でした。ノーザン・バレエ本拠地のリーズには、日本からロンドンに日曜日の朝戻ってきて、火曜日の夜に入るというスケジュールでした。
長く空けていた家にも2日しか入れず、悲しいのなんの。まず初めにチェックしたのは、植物ちゃん達。2年前に買った水やりタイマーでみなさんお元気でした! 1人あまり元気なかったけど枯れてはなかった。これからまた元気になるように面倒見ないといけないのに…もう3週間我慢してねって感じです……。
庭で育ててた大葉は風で倒れて、せっかくの水タイマーも台無しで枯れちゃいました…かわいそうに…。また大葉がない生活が始まる。でも他の植物は元気元気! 芝生は夏に日本に戻る1ヶ月くらい前からちょっとずつ綺麗にしたんで元気ですが、かなりボーボー! 暑い夏が毎年続いたから今年はスプリンクラーのタイマーをつけておいたんですが、そこまで暑くなく天気も悪くなかったらしいから必要なかったかも……芝生が本当に手間がかかる! とりあえず芝刈りはしないと、芝は3週間待ってくれない! 3週間経ったらもうジャングルになってるでしょうね。
なのでとりあえず朝9時に家着いて、ちょっと仮眠をし、する事1、荷物を片付ける。2、芝刈りと雑草の処理。3、また荷造り……ちなみにJALの深夜便ほんといいですよ! 朝早くロンドン着いてちょっと寝て起きたらスッキリして一日中眠くもならず、夜はぐっすり寝れて時差ぼけほとんどないです!
荷物の片付けは結構すんなり出来てスーツケースはそのまま。で、芝生刈ったらもう……狐の糞だらけでせっかく種が発芽しても糞の下で人生を終える…なんてかわいそうなことにも……。ちょっと掘り返してまた土で埋めて種まきという、エンドレスな芝の手入れです。雑草もすごくて、庭のパティオも前の駐車スペースもせっかく日本に戻る前に雑草抜いたのに! エンドレスな雑草処理……。庭仕事の後はビールで一息。久しぶりのソファーでゆっくりホッとする。
実は実家にはソファーがないのです! 平野家は床族! 久しぶりにソファーでくつろげるの嬉しいです。でもそう言っている間に「あ!リーズに行くに支度しないと!」「あ!洗濯しないと!」ということでまた行動開始!2日で家を出るので、食料も買わずデリバルーで夕食を済まし久しぶりに自分のベッドで夜を過ごしました。自分のベッドがやっぱり一番気持ちいいですよね!
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リーズに移動してからは振り付けを覚えるので精一杯。朝からクラス、昼から夕方までびっちり振りを覚える日々が毎日続きました。ジュリエットと2人で踊る振り付けは1週間もかからないうちに覚えたんですが、やはり街のシーンなどみんなと絡むシーンは1人でやってもあまり体に入らない…でも少しずつ覚えてみんなでリハーサルをする時には時間をなるべく無駄にしないようにしないと。
土日と休みだったので金曜日のリハーサル後はロンドンに帰ろうかと思ってチケット買ったのに、なんと電車がキャンセル。あえなく断念してゆっくりしました。せっかくなのでマッサージと針で体を休めようと思い見つけたところが結構遠くタクシーで行く羽目に……。かなりきつめのマッサージと針で揉み返しが終わってすぐにもうきてました……慣れたフィジオの人に見てもらうのがやはり一番です。
帰りは1時間かけて宿泊先まで戻ったのですが、雨も降らず悪くなかったです。でも8月の初めなのになぜこんなに寒い!? 日本から帰ってきて暑いだろうと思って半ズボンばかりで長いズボンは1着しか持ってきてなかったのは失敗です。毎日履いてる……アパートメントホテルに洗濯機がついていたのでまぁなんとかしのげたけど…今年の夏は寒いです! 2年くらい前は30度を余裕で超える猛暑が続いたのに……。
アパートはキッチンはついているけど塩もない胡椒もない油もないで、ほとんど何もないキッチンでしたが、2日連休せっかくなのでステーキでもと思って、スーパーでチンするマカロニチーズとお肉とランチパックのサラダと赤ワイン買ってアパートで豪華な夕食でした。
ノーザン・バレエのゲスト参加は今回で2回目。1年半前に「グレートギャッツビー」をしたの覚えてますか? ノーザン・バレエはリーズが本拠地のバレエ団ですが、ロイヤルと比べると規模も小さくダンサーの人数も半分以下。先シーズンは予算が足りないということでツアー先ではオーケストラを削り録音で舞台をせざるをえなくなるほど、舞台芸術界は予算に困っています。
ロンドンの人だけではなく、地方の多くの方々に素晴らしい舞台芸術を楽しんでいただき、心を潤わせてもらい、芸術を理解して後世に残していきたい。なのに資金がないからオーケストラ無しの舞台にしないといけないなんて。これはオーケストラのミュージシャン達のリストラですよね。
ロンドンまで簡単には行けない皆さんのために、誰でも芸術に触れ合える場を提供するために、リーズという地方で活動し、ツアーをしているのに残念です。国からの支援、企業からの支援、そして個人支援というのは本当に大切なものだと思いました。それがコミュニティーを活性化させ経済の発展に役立っていかないといけないのに……芸術に投資してくれなかった保守党の政権から14年ぶりに労働党に戻った今、これからどういうふうに変わっていくのかが楽しみです。
皆さんからの愛もサポートになるので、芸術を愛し続けてください! サポートをしていただくことで芸術が次の世代に繋がり、もっともっと人や街を豊かにし、国をソフトパワーで発展させていく鍵になると思います。どうぞよろしくお願いします。

前回のノーザン・バレエ団との公演。一緒に踊った白井沙恵佳ちゃんとジョナサン・ハンクス(左)、グレート・ギャッツビーの衣装
さて、次の週末はノーザン・バレエの日本人ダンサーの1人の誕生日で、バレエ団にいる7人の日本人とパーティーをしたんです。みんな何かものを作って持ってくるなんてロンドンでの日本人の集まりでよくしてたので何か持って行きたいと思ったんですが、アパートのキッチンも小さく何もないのでデザートを作ろうと思って何ができるか考えて羊羹を作ろうと思った。しかしただの羊羹作るのは前もしたので、誕生日やしケーキみたいなの作れたらなと思って思いついたのが、宇治金時羊羹!
羊羹の中に餅米粉で白玉入れて抹茶ゼリーと一緒に型に入れる!それを思いついてアジア・スーパーマーケットで小豆、餅米粉、抹茶、寒天、型を買ってきた。そして先に小豆を炊いたんです。
でもアパートのHIのコンロじゃ火の調整が全然できなくて、出来上がった小豆がほんのり香ばしかったんです。なんかコーヒー豆がローストされた感じの味がほんのりして……ほんのちょっとだけだったのですがすごく気になって、小豆400gまた買って炊きなおしましたw w w
ちょっと焦げた方はどうするのって聞かれてどうしようか迷ってるって言ったら、欲しいと言われたのであげたらそれで色々作ってましたw 無駄にならなくてよかった! 炊きなおしは上手くいき無事宇治金時羊羹できたんですが、完成は当日にならないとわからない……型からちゃんと出てくるのかかなり心配……
当日! 恐る恐る型をひっくり返したらプッチンプリンのように出てきてくれて、かなり嬉しかったです! でも抹茶ゼリーと組み合わせるならあんこはもっと甘めに炊いてもよかったかなって……次作るのが楽しみです! もし何かおすすめあれば教えてください!


そんなふうにあっという間にリーズでの3週間は過ぎ、ロンドンの家に戻ってきたんですが……手術した後の足首は良くなったものの、今度は内腿がすごく痛い。心配になって真っ先にロイヤルのフィジオに見てもらったら、即MRI撮りに行かされて……
(つづく)
1件のコメント
興味深く読ませていただきました。ホリデー後の庭の事情、お察ししました。それにしても平野さんのエネルギーには敬服します。