Arabica Bar and Kitchen アラビカ・バー&キッチン
ますますファッショナブルになっていくロンドンの胃袋、バラ・マーケットの端っこに昨年夏に登場した現代風中東キッチン&バー。ひそかなトレンドになっている中東料理のモダン化に拍車をかけるグッド・ヴァイブなレストランです ^^
レバノンやシリア、イスラエル、ヨルダンを含む「レバント」と言われる中東地域の料理をカバーしているアラビカの共同オーナーは、2000年頃から中東食材を扱うショップとして、またメッゼを提供する小規模ストールとして大きく飛躍するチャンスを伺っていました。どこかよいロケーションがないかと探していたところ、突然バラ・マーケット内にスペースの空きがあると連絡があり、ついに2014年に堂々レストランをオープンできる運びとなったわけです。
中東料理というと肉料理を思い描きがちですが、メッゼ類は野菜ベースのものが多いのでヘルス・コンシャスな人にはうれしいところ。例えばアラビカ特製のディップ系メッゼの中でも、ぜひ頼んでいただきたいのがスパイス風味の中にも甘味を感じる赤ピーマンのディップ「Muhummara」です。ナッツの歯ごたえがほどよく、繊細な味を楽しむことができます☆
ディップ系メッゼを頼むとフラットブレッドは付いてきますが、クレイ・オーブンで香ばしく焼かれるトッピング付きブレッドも試してみたいところ。おすすめは中東の代表的なスパイス「スマック」や胡麻をトッピングした「Za’atar Man’ousheh」。独特の風味がエキゾチック、アツアツが美味しいのです♪
日常的にロンドナーたちに親しまれている中東の味、ヒヨコ豆のコロッケ「ファラフェル」も、アラビカのものはひと味違います! ひと味違うファラフェルは、ぜひご自身の舌で他店と比べてみてくださいね。
肉や魚の炭火焼きセクションにはキョフテやシシなど伝統料理の名前が並んでいますが、当然アラビカらしいレシピで作られているに違いありません。一匹まるごと炭火焼きにしたスズキはフェンネルやレモンのプリザーブを使った中東らしい味付け。ディルがなかなかいい仕事をしていました。
デザートからは裂けるチーズで作る伝統の味「キュネフェ」を頼んでみましたが、これはやはり本場で食べるほうが美味しいのかも。本来はシロップ漬けにするはずなのですが、あまり甘味を感じず、塩味のデザートみたいでした ^^;
ヴィクトリア朝時代の建物を改装した店内は、高さを上手に利用したアラビック・コンテンポラリー。外に並ぶテーブル席は、バラ・マーケットを行き交う人々をウォッチングするのに最適のスポットです。