Caravan King’s Cross キャラバン・キングス・クロス
キングス・クロス裏手、リージェンツ・カナル沿いの元穀物倉庫の敷地にアート大学、セントラル・セント・マーチンズが引っ越してきたとき、真っ先に同じビルに入ったのが、このCaravan Kings Cross店でした。
Caravanといえば、クラーケンウェルのグルメ通り、Exmouth Marketにちょうど10年前に登場したコーヒーの専門店。いわゆるロンドンにおけるサードウェーブ・コーヒーの先駆けです。サードウェーブはオーストラリアやニュージーランドからやってきたもので、Caravanも創業者はコーヒーを知り尽くしたニュージーランド人。大成功を収めた後、2年後にこちら2号店をオープンしました。以来、キャラバン帝国は5店舗に拡大しています。
どの店舗にも共通するのは、極めて洗練されたコンテンポラリー・テイストのインテリア。最新店はフィッツロヴィアにできていますが、こちらも巨大スペースをインダストリアル手法で風通しよくデコレーションし、デザイン・アイデンティティはしっかり統一。もともとのコンセプトは「ノマディック」で、これはニュージーランドが持つアイデンティティを表しているそうです。つまり大自然に生きるマオリの人々の文化、そしてイギリス連邦国としての側面などを融合させた「定まらない」カルチャー。荒野の中を淡々と移動する遊牧民のような・・・それがブランド名に反映されているんですね ^^
さて、中でも私の一番のお気に入りは、こちらのキンス・クロス店です。メイン・ダイニングとバー・エリアに分かれているのですが、いつ行ってもぎゅうぎゅうの大盛況。行列は当たり前。私は未だにダイニングには座ったことがありません(予約しないとダメかも)。天井が通常の3倍ほど高いことで開放感が半端なく、オープンから8年経過した今も、どこかカリスマ的な高揚感が続いているんです。秘密はおそらくお客さんの層にもあると思うのですが(アート学生さんが多い)・・・特別な魅力を備えたお店であることは間違いないと思います。
Caravanと言えば、ロンドンでは産地との直接フェアトレード取引&自家焙煎コーヒーの専門店として知られていますが、もう一つの魅力は食事! もともと無国籍料理で有名なThe Providoresのシェフを務めていた方が共同オーナーで、私はここの食事が大好き。エキゾチックな食材の組み合わせには、いつもインスパイアされるのです♡
さぁ、あなたはコーヒーとケーキにする? それともワインと無国籍小皿料理? 今は残念ながら店舗はクローズしているのですが(再オープンが待ち切れません!)、コーヒーはもちろん販売中。こちらのサイトで注文できるので、ロックダウン中にクオリティ・コーヒーを試したい方はぜひ♪ シグニチャーの「Market Blend」のキャッチコピーは「ラズベリー・ジャム&ミルク・チョコレート」。香りのノートを読んでいるだけで、無性に試したくなります。