ロックダウン始まって、3ヶ月になりますね。普段、開催していた料理教室をオンラインに切り替え、月〜金まで休みなしで通してきました。そして土曜日はお弁当。最初2ヶ月は本当に無我夢中というか、何かに対する焦り?か分かりませんが、誰かが少しでも楽しんでくれるならと思い、ずーっと続けていました。病気にかかった人、治療中の人、それを助ける人、その家族、職を失った人など、もっと大変な人が山ほどいるわけで、それに比べたら、私なんか幸せじゃないか、と思っていたのです。(それは間違っていないハズ)
が、まぁそんな天使のような心も、3ヶ月目が見えてくる頃に流石に疲れはじめ(苦笑)、、、ここらで、闇雲に続けることに執着するよりも、、、
やっぱ、やすも。
と宣言した途端に、皆から「大丈夫ですかー?」「どうぞゆっくりしてください」と優しいメールがわんさか。が、その一方で「実は休まないでしょ? 何企んでいるんですか?」みたいな見越されたような内容も。。。
実はその通り。やりたかったことが二つあって、一つはYoutube動画アップ。今更Youtubeの理由がありまして。今までの料理教室やいろんな機会で作ったレシピの数が1000以上。(まだまだ作りたい試したことのないレシピがあるのにーー、という別の叫びは置いておいて)。全くオリジナルのものもあれば、あっちこっち参考にして自分なりに改良したものなどいろいろありますが、それなりに試作を重ねて教えてきたつもりです。これだけを紹介、年間100本=週に2回の動画をアップしたとしても10年かかる、ということに、ふと気付きました。
そして、オンラインで世界各地からの参加者を相手に教室をやっていても、皆の熱心な様子に感心すると同時に改めて認識したこと。そうか、、やっぱり日々の食事にレシピは必要だし、皆、少しでも美味しいもの、体に良いものを作りたい、食べたい、食べさせたい、と思っているのか。毎日のように届く数々のメールの数に多少疲れたものの、同じような質問も多く、だったら、もう少し公の場で共有できる方が良いに違いない、と思ったわけです。そのプラットフォームにはやっぱり動画が分かりやすいんだろうな、と。編集作業も好きだしね。
やりたかったことの、もう一つは粉物。強力粉25kgを購入してしまったのと、生イーストの美味しさに目覚めたので、それを使っていろいろ作りたい、と。ロックダウン以降、ホームメイドのパンにはまっている人達が多いですが、私もそのうちの一人。結構な頻度でパンを焼いています。こちらはまぁ楽しみでとっておいている感じです。
と、危うくこれで終わりそうになるくらい、前置きが長ーーーーーーくなりましたが、ギリシャ料理に話を戻して、今回と次回は「ひよこ豆レシピ」です。
チックピーとかガルバンゾーとか呼ばれている豆。ひよこの頭に似ているこの豆、通常は茹でて使うのですが、驚きのレシピが「ファラフェル」。長い間、茹でた豆を潰して油で揚げるものだと信じ込んでいて、そうやって作っていたのですが、うまく揚げられない場合も多々ありました。ある時、一晩水に浸けただけのひよこ豆を潰して揚げる、と書いてあるレシピがあり、半信半疑で作ってみると、うまく揚がる。成型するときにバラバラになりやすいのですが、手でギューーーッと固いおにぎりを作るつもりでやると、失敗がほぼない。あまりあれこれスパイスを揃えないといけない、となると面倒にもなるのですが、最低限のスパイスで十分美味しい。ザクザクした食感のファラフェルはサラダにしてヨシ、パンに挟んでヨシ。ベジタリアンの物足りなさも全くない、美味しい食べ物なのです。
こんな感じでピタパンと野菜、フムスと一緒に広げて各自どうぞー、というスタイルで、ロンドンのお家でギリシャ料理を楽しむ日本人家族です。
ひよこ豆本来の甘さや食感も生かされていて、水に浸けて茹でずに油で揚げるってなんだかすごい。が、良く考えてみたら、これっておからコロッケじゃないですか?なんだか共通点を見つけた気分です。
ギリシャだけの食べ物、という訳ではありませんが、ギリシャ近辺のストリートフードとしても、立派なレストランのメニューとしても欠かせないファラフェル。盛り付け次第でカジュアルにもおしゃれにもなる美味しくてヘルシーな食べ物。作るのは日本のコロッケよりもうんと簡単なので、ぜひトライしてみていただきたいな、と思います。レシピの詳細はYoutube画面のすぐ下です。