スピタルフィールズのすぐ近くに2016年に登場しているオシャレなタイ料理レストラン。オープン当初大きな話題となったので、グルメなロンドナーなら名前は聞いたことがあるかもしれません。
もともと小さな仮屋台のようだったポップアップ店鋪が、通常のレストラン形態でのオープンを夢見てソーシャル・ファンディングで資金集めをしたところ・・・あっという間に目標額を上回るお金が集まり(!)、布地の倉庫として使われていたスペースを大々的に改装した現在のレストランをオープンできる運びとなりました。それもこれも、Som Saaの料理に数多くのファンがついていることの証です。
フロントのバー・スペースは21世紀ロンドン・バー然としたインテリアですが、奥にあるダイニング・エリアはダークな木材をふんだんに使い、アジア的なイメージを膨らませて上手に洗練を表現しています。実を言うと、オーナー・シェフはタイ料理店で修業を積んだイギリス人とオーストラリア人なんですね。 そして師匠もタイ料理を極めたオーストラリア人。そしていただいたお料理は・・・タイに行ったことにない私が言うのは少し気が引けますが^^; 少なくともスパイスやハーブの使い方を十分に習得しているシェフによる、味も本格的な美味しいタイ料理でした^^
タイも広いと思うのですが、こちらはタイ北東部(イサーン)のお料理を主に再現しているそう。パパイヤを使ったサラダは何種かあり、さらに本日のスペシャルにまで登場するので素材とスパイスの組み合わせ方によって色々なバリエーションを生み出せるのでしょう。定番とスペシャルの2種類をいただきましたが、定番のトマトが入っている方は本場のものと変わらないと思われるトウガラシ・キックがすごいですが、スペシャルの方はマイルドで食べやすく感じました。トウガラシの辛さが苦手な方はお店の人に聞いてみてください!
そして今や当店の名物となっている、スズキを一尾丸揚げにしてイサーン地方でよく食べられているハーブを大量にあしらった一品「nahm dtok pla thort」はぜひ。おそらく当店を訪れる人の大半が注文するであろうと思われるこの料理は、シンプルな白身魚の美味しさを味わうために開発されたレシピの中でも、ガツンとした楽しさがあるという意味では指折りの仕上がり。現在までずっとタイ庶民に愛されている伝統の味であり、Som Saaならではの工夫があるとしたらソースの調合やハーブ使いなのでしょうね(魚がカリっと揚がっているのは当然なのですが^^)。
カレー類も、ロンドンにある正統派のタイ料理屋さんのものとは少し違います。チキン入りのグリーン・カレーと魚のカレーを注文しましたら、どちらも全く違うお味でタイの食文化の豊かさを感じました。魚のカレーのほうは酸味が強いスープ・カレーのような感じ。さっぱりと繊細で美味しいです♪
デザートは2種類があったので、2つとも好奇心にまかせてシェアしてみました^^ これがどちらも大正解!! 塩のきいたパームシュガーのアイスクリームにグリルしたバナナを添えた一品、そしてこちらも塩の使い方が絶妙な甘辛の揚げおはぎ。付け合わせにフルーツ入りのかき氷的なものが付き、生姜の千切りが添えてある。いい仕事してます!
評判通りに洗練されていたSom Saaの料理たち。インテリアも心地よく、スタッフもフレンドリー。暑い夏の日が続きますが、冷房も完備されているので、ぜひ機会あればお試しください♪