コンセプトは「モダン・エルサレム・キッチン」。その実、イスラエル料理だけでなく南スペイン、イタリア、北アフリカ、そしてシリア、レバノン、ヨルダンなどを含むレバノト地域の料理をアレンジした新スタイルの無国籍キッチン。つまり目新しくて美味しいもの常に求めているロンドナーたちが大好きな食の領域ってことですね。
かくいう私も2014年5月末のオープン直後に行って以来、その美味しさと店の雰囲気にノックアウトされ、大のお気に入りで何度も通っている当店♪ 他の常連さんも同じ気持ちらしく奥のダイニング・スペースを直前に予約するのはかなり難しくなってきましたが、2人ならランチ12:00またはディナー17:30きっかりのオープン時間に入店して、バー・カウンターの席を確保するのがおすすめです。
中東フュージョンと言っても、デリ・スタイルのオットレンギとは少々違う本格メニューがズラリ。初めてこの店を訪れるなら、まずはコールド・メッゼからスタート。オープン後5ヵ月くらいは「Daily 6」という6種のメッゼ・セットがあったのですが、今は3種セットになっているみたいなので、そちらでどうぞ☆
このメッゼを食べるのにパンが必要? ならばぜひとも当店のスペシャリティ、缶の中でベイクされるイエメン風ブリオッシュ「Kabaneh」をぜひ♪ 中東系とは思えないバターたっぷりの危険なパンですが、伝統の味なのだとか。
メニューは季節によって変わるようですが、定番品のおすすめは濃厚なマッシュルーム・ラグーでいただくアスパラガス入りのなめらかポレンタ。パルメザン・チーズいっぱいガーリック&トリュフ風味のソフト・ポレンタは、流行りのジャーに入ってくる一級品。リッチなテイストをお楽しみあれ☆
肉料理の定番は伝統的な中東の味、ケバブを再構築した一品と、ポークベリーのタジーン。両者ともにしっかり目の味付けで口当たりも味覚ハーモニーも考え抜かれた仕上がり。再構築ケバブはちょっと脂っこいですが、軽いタヒーニ・ソースで中和します。自家製と思われるピタ・ブレッドは絶品。
デザートのおすすめは「Malabi」というバラの薫りを漂わせたミルク・プリン。この鮮やかな赤はラズベリーで、メレンゲ・コートされたピスタチオなどが載っているので飽きることなく食べられます。その他、タヒーニやヨーグルトを使った自家製アイスクリームがあれば、そちらもぜひ。
3人のオーナー・シェフは、揃ってエルサレムにあるホットなレストラン、Machneyudaで働いた経験があり、中東レストランのクオリティをロンドンに持ち込んで大成功を収めました。最近はアラン・ヤウ氏がトルコ・ピザの店をシャフツベリー・アベニュー沿いにオープンしましたよね(近日中に潜入予定☆)。中東の味はしばらくロンドナーの注目を浴び続けそうです。ちなみにロケーションは広範囲ソーホー内ではありますがが、正確にはチャイナ・タウン側。シャフツベリー・アベニューの南側なのでお間違いなく。