クールなムンバイの風を感じよう

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Kricket   クリケット

お店のウェブサイトを見ると、About usのところに「ムンバイで暮らし、働いていた頃の体験を元に始めた」と書かれてあり、「ムンバイの今」がすごく気になってちょっとムンバイに思いを馳せてみました。

インドは私にとっては未踏の地で、今後行くことがあるかどうかも分からないけれど、いろいろなウェブページを眺めるうちに雑多でエネルギーのるつぼのような巨大な国際都市、ムンバイの熱気が伝わってくるように思い・・・そして食に関しても富裕層や外国人に向けたレストランでは随分と洒落たものをサーブしていることが分かり、その外食空間へと想像の翼を広げてみたりして・・・ ^^

Sohoに今年1月オープンしたKricketは、決してムンバイにあるレストランを移植してきたわけでもなく、ロンドン生まれのロンドン育ちとなるわけですが、シェフたちの舌には間違いなくムンバイ時代の味とスパイスが刻まれていて、折衷様式のモダン・インディアン料理というようなものが、そこから紡ぎ出されているのだと思うのです。そして仕上がりは上々、外食慣れしているロンドナーにも十分にアピールするクールなモダン・インド料理と相成っておりました。ムンバイ・テーマはDishoomが先駆けですが、その後追いのような印象。

ピカデリー・サーカスすぐ!

ピカデリー・サーカスすぐ! 左下の飲み物はフレッシュ・ライム・ソーダです☆

地下にもテーブル席があるので、かなり広め。でもやっぱり、カウンター席は格別♪

地下にもテーブル席があるので、かなり広め。でもやっぱり、カウンター席は格別♪

ちょっと注意しないといけないと思ったのは、調理方法を確認せずに選ぶと、揚げ物が多くなってしまうかも・・・ということです。というより、ちゃんと見て頼もうよということだったのですが(汗)。例えばサンファイアのパコラという珍しい料理があって、パコラなのでどう見ても揚げ物なのですが・・・やはり揚げ物でしたw しかもとても上手に美味しく揚がっていたので、 全部食べてしまいました。

左はケララ風のフライド・チキン。大根のピクルスを添えて。右はサンファイアのパコラ!! サクサクで美味しかったですよ。

左はケララ風のフライド・チキン。大根のピクルスを添えて。右はサンファイアのパコラ!! サクサクで美味しかったですよ。まるでインド風のかき揚げなり。

シーフードから魚を1品、ミートからチキンを選ぶと、なんと2つとも揚げ物で(笑)。

右は魚のフライにグリンピースのディップを添えたもの。メニューは定期的に変わるみたいで、このメニューは今は載ってないみたい。左は自家製クルチャ。タンドール窯で焼いているんだろうけど、焦げがつきすぎ〜。もう少し焦げが少ないものを希望します・・・

右は魚のフライにグリンピースのディップを添えたもの。メニューは定期的に変わるみたいで、このメニューは今は載ってないみたい。左は自家製クルチャ。タンドール窯で焼いているんだろうけど、焦げがつきすぎ〜。もう少し焦げが少ないものを希望します・・・味はとても美味しかったですが。

左が小ナスのカレー。これも今のメニューには載ってないですね。カレー・メニューは限られているので、ぜひお店の人に聞いてみてみて。

左が小ナスのカレー。これも今のメニューには載ってないですね。カレー・メニューは限られているので、ぜひお店の人に聞いてみてみて。

カレーが食べたい! ということで、急ぎ小ナスのカレーを注文。ピラウ・ライスともに、たいへん美味しくいただきました♪

メニュー構成を見てみると、最近流行りの「ベジ」「フィッシュ」「ミート」 というカテゴリー分けだったので、その量と盛りつけ方からしてインディアン・タパスと呼んで差し支えないと思います。つまり「カレー」というカテゴリーがないため、カレーを食べたいときは、それぞれのカテゴリーからカレーっぽいのを探すことになります。もちろんスタッフの皆さんに聞いてみてもいいかもしれませんが ^^

次回はエキストラ・ホットで頼みたいマサラ・チャイ☆

次回はエキストラ・ホットで頼みたいマサラ・チャイ☆

締めはマサラ・チャイ。すぐにサーブされてヌルかったので、作り置きしてあるものだったのでしょう・・・ちょっと残念でしたが、味は美味しかったですよ。次回は「エキストラ・ホット」でお願いしてみます ^^

カウンターのいちばん奥にホット・ディッシュを仕上げるステーションがあります。いい感じ♩

カウンターのいちばん奥にホット・ディッシュを仕上げるステーションがあります。いい感じ♩

このKricket。もとはブリクストンのポップアップ店としてスタートしたみたいです。シェフはウェストミンスターでその名を轟かせている高級インド料理「Cinnamon Club」の厨房で経験を積んだウィル・ボウルビーさん。シナモン・クラブの技術が、これらのカジュアルなお皿に落とし込まれていると思うと・・・ますます美味しく感じてしまうから不思議ですw

ロンドンでは最近、モダン・インド料理の店がまた増えています。

Imuliという店が15年前くらいかな、Tamarindという高級インド料理の姉妹店としてソーホーにオープンしたときは、その美味しさと手軽さに衝撃を受けたものです。その頃からすでに「インディアン・タパス」と銘打っていたのも物珍しかったと記憶しています。Imuliはその後、3、4年ほど前にImli Streetと名前を変えて現代の食にマッチするようリニューアルしたのですが、最近ついにクローズしてしまったようです。その背景には、Cinnamonグループのようなカジュアルでモダンなインド料理を出す店が増えたこと、そして「Dishoom」の登場があるとみています。

手軽で美味しくてハズレもなくお洒落なDishoomは、ロンドンのインド料理シーンを永遠に塗り替えてしまいました。Dishoom前と後のロンドンのインド料理は、まったく違うように感じています。あまりの人気にチェーン化してしまいましたが、カレーってクオリティ管理がしやすい料理だと思うので、チェーン展開しても店によって味はさほど変わらないという利点もありますね。今も健在なMasala Zoneなんかは、その好例だと思います。

ここ数年の間にオープンしたGymkhanaのような店は、誰もが絶賛するモダン・インディアンですが、カレー1皿25ポンドすると、ちょっと敷居が高い。その他、ロンドンには高級で美味しいインド料理レストランは多々ありますが、やはり特別な日のための特別なレストランという印象を受けます。こういう高級なインド料理とは別に、気軽に立ち寄れて、なおかつ伝統的なインド料理の店とは一線を画する若手シェフによる一連の店こそ、今のロンドンの外食シーンには必要だし、よく似合う、そんな気がいたします。

そんなコンセプトの最新店として、Tandoor、Talli Joeといった店が登場しています。その他にも、私がチェックしきれていない店もゾクゾク生まれているのかもしれません。Dishoomの二匹目のドジョウを狙ったフォロワーも中にはあるかもしれませんけれど、美味しければそれもよし♪   またレポートしますね。

そんな中、フィッツロヴィアに2月にできたモダン・インド料理の店「Lokhandwala」に1ヵ月ほど前に行ってきたのですけど、まちがって写真を全部消してしまい(汗)レビューできないのですが、こちらのKricketのほうが断然よかったので、レビューしなくてもよかったのかもと思います。Lokhandwalaは可愛らしい店ですが、料理は若干高め、量は少なめ、味は普通という感じでした ^^;

インド料理、たまーに食べたくなりますよね。そんなときはハズレのない店に行きたいと思いませんか?

あぶそる〜とロンドンのレストラン・カフェ・パブ検索機能では、ジャンル、エリアの両方から検索することができますので、しっかり活用してくださいね〜!

http://absolute-london.co.uk/fooddrink

 

12 Denman Street, London W1D 7HH

店名Kricket
最寄り駅Piccadilly Circus
住所12 Denman Street, London W1D 7HH
電話番号
営業時間月〜土 12:00 – 14:30 / 17:30 – 22:30
URLhttp://www.kricket.co.uk/soho
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About Author

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岡山県倉敷市出身。ロンドンを拠点に活動するライター、編集者。東京の文芸系出版社勤務、雑誌編集・ライターを経て、1998年渡英。英系制作会社にて数多くの日本語プロジェクトに関わった後、2009年からフリーランス、各種媒体に寄稿中。2014年にイギリス情報サイト「あぶそる~とロンドン」を立ち上げ、編集長として「美食都市ロンドン」の普及にいそしむかたわら、オルタナティブな生活、人間の可能性について模索中。著書に『歩いてまわる小さなロンドン』(大和書房) 『ロンドンでしたい100のこと』『イギリスの飾らないのに豊かな暮らし 365日』『コッツウォルズ』(自由国民社)。NHK文化センター名古屋教室「江國まゆのイギリス便り」講師。MUSIC BIRDのラジオ番組「ガウラジ」に月一でゲスト出演。チャネリングをベースとしたヒーラー「エウリーナ」としても活動中(保江邦夫氏との共著『シリウス宇宙連合アシュター司令官 vs.保江邦夫緊急指令対談』もある)。Instagram: @ekumayu

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