
Faber Wine & Seafood Restaurant ファベル ワイン&シーフード・レストラン
イギリスは海洋国なのに、魚料理が弱いよね・・・よく聞かれる言葉です。もちろん、美味しいフィッシュ&チップスやオイスターには事欠きませんが、その他の魚介料理って・・・?^^;
これまでもいろんな飲食店がそのギャップを埋めようと新規店をオープンしてきました。しかしいずれも高級路線になりがちで・・・一方、庶民派の店となると、やけに揚げ物が多いチッピーの延長だったり。ちょうどいい塩梅の価格で、ちょうどいい雰囲気の店ってないのかなぁ? そんな風に感じている方は多いと思います。
そんなロンドナーに朗報。2023年10 月、ハマースミス駅のすぐ近くにFaberという名のシーフード・レストランがオープンしました!

ヴィクトリア朝の建物の1階です。素敵でしょ?

広い!
インテリアもすっきり、広々としていて気持ち良い空間です。週末は家族づれで大賑わい。ワインやカクテルにも力を入れていて、デートにも使えるオールマイティなシーフード・レストラン。これまであったようでなかった、ニッチ市場を埋めるお店なのです〜^^
特筆すべきは、そのお手頃価格。最近の超物価高のロンドンでは、本当に驚くべきお値段設定と言っても過言ではありません。大家さんが親切なのかもしれませんし、企業努力をしているのかもしれません^^

カニ肉とポテト!

コッド・チークとトマトのサラダ♡魚介以外、肉や野菜のメニューも用意されているので、ご安心を。
メニューはどちらかというと、タパスのような小皿料理が中心で、取り分けながらゆっくりワインを傾ける感じでしょうか。6ポンドから20ポンドの間に数多くの選択肢があり、そのどれもが美味しい♪ 定番のおすすめはコッド・チークの串焼き&タルタル・ソース、野菜の小皿料理、そして日替わりメニュー。
いつも感じるのですが、一皿の量をもっと減らせば材料費の削減となり、お値段ももう少し控えめになるのにな〜と。西洋社会ではボリュームも大切ですが、お腹いっぱいカロリーを取って肥満問題を引き起こすくらいなら^^; もう少し量を減らして野菜を増やすとかね、お値段も調整でき、健康増進にも繋がるのに。
このレストランは、私のそんな思いをそのまま反映してくれているよう。ちょうど良い量、ちょうど良いお値段、満足できるお味。高級タパスとは全く異なるジャンルであります。
ちなみに日曜日はサンデーローストを提供。もちろんお魚で! これもぜひ体験していただきたい名物の一つ。清流で育ったマスの炭火焼きは本当に美味しかったです。

トラウトの炭火焼きはサンデーロースト!奥に見えているのが付け合わせのロースト野菜。
オーナーさんは、20年近くレストランやパブを経営しているベテラン・デュオ。彼らのキャリアにはシーフードに力を入れているパブや、オイスターで一世を風靡したWright Brothersのマネージメントなども含まれます。どおりで、生産者とのつながりが多彩なはずです。
シェフはQuo VadisやSessions Arts Clubといった超一流のキッチンを経験しているOllie Bassさん。メニューのキーワードは仕入れ状況により変わる日替わり体制、そして持続可能性の追求です。
ウェブサイトには「英国周辺の海から得られるものを使ってロンドンで何をオファーできるかを考え、この居心地が良く、手頃な価格のレストランを作り上げた」と書かれています。漁師さんだけでなく、蒸留所、醸造所、農場、採集者など地元の生産者たちと協力し、今必要な最善のものを創り上げたのだと。
季節の食材を使うことはイギリスの上質レストランではもう当たり前のことになりましたが、ここも同様の理念で素晴らしい努力を重ねているようです。ワインの 4 分の1も英国産だとか!

スティッキー・トッフィー!は今一つだったかな^^; 別のデザート頼んでください。
何度も書いちゃいますが、最近のロンドンは物価が上がりに上がり、外食しようと思っても、さて、どこに行くかな? という状況になってきています。
そんな中、このファベル(店名はお魚の名前に由来)は懐にやさしく、環境にも配慮し、生産者との関係性も良好な優良レストランのように思えます。ぜひバレンタインや母の日など、2月・3月の外食オプションにしてみてくださいね。昼から通しでオープンしているので、パブのようにも使ってほしいのでしょう。
あっという間の2月ですね〜。 2月の海では、多くの魚が産卵期を迎えているのですって。
もうすぐ春、ですね ^^